人生は経験値稼ぎの連続である
アベンジャーズ

映画のセリフ英語 アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン①

 

今回はマーベルの映画

「Avengers: Age of Ultron」(2015)
(アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン)

のセリフの和訳、解説をしていきます。

 

今回取り上げるシーン

廃船場を縄張りとしているユリシーズ・クロウに、ウルトロンがヴィブラニウムという特殊鉱石(※)を渡すよう迫っているところに、アベンジャーズが割り込む形で会話が進んでいきます。

※キャプテン・アメリカの盾の素材としても使われており、ストーリー上地球最強の鉱石とされている

廃船内外で、アベンジャーズ、ウルトロン、クロウとの三つ巴の戦いとなる直前のシーンでの会話です。

 

 

英語セリフ

 

Finance is so weird.
ウルトロン:金融は不思議だ

 

But I always say, “Keep your friends rich and your enemies rich and wait to find out which is which.”
ウルトロン:だが、手に金をつかませれば、真の友が分かる

 

Stark.
クロウ:スタークが

 

What?
ウルトロン:何だ?

 

Tony Stark used to say that.
クロウ:スタークが以前、それを言った。
(英語字幕:同じことを言った)

 

To me.
クロウ:俺に

 

You’re one of his.
クロウ:奴の仲間か

 

What’s? I’m not…
ウルトロン:何だと? 違う

 

I’m not. You think I’m one of Stark’s puppet’s? His hollow men?
ウルトロン:仲間ではない。 俺が奴の操り人形だと?

 

I mean, look at me. Do I took like Iron Man? Stark is nothing!
ウルトロン:アイアンマンに見えるか!

解説

・I mean… : 前置き表現。自分が言ったことを訂正したり、より適切な言葉で言い直したり、説明を追加したりする時などに使います。

(ウルトロンが怒りにまかせてクロウの腕を切断する)

 

I’m sorry. I’m…
ウルトロン:すまなかったな

 

I’m sure that’s gonna be okay. I’m sorry.
ウルトロン:すぐによくなる

解説

・I’m sure~ : きっと~になる

 

It’s just that I don’t understand.
ウルトロン:なぜ あんな奴と

 

Don’t compare me with Stark!
ウルトロン:スタークと比べるな!

解説

・compare A with B : AとBを比較する

 

It’s a thing with me.
ウルトロン:ムカつく

 

Stark is… He’s a sickness!
ウルトロン:吐き気がする

(トニー(アイアンマン)、スティーブ(キャプテン・アメリカ)、ソーが登場する)

 

Junior.
トニー(アイアンマン):息子よ

 

You’re gonna break your old man’s heart.
トニー:お前は父親を傷つけるぞ
(映画字幕: 父親を悲しませるな)

 

If I have to.
ウルトロン:痛めつける必要があるなら

 

Nobody has to break anything.
ソー:誰も何も痛めてはいけない
(映画字幕:痛めつけるな)

 

Clearly you’ve never made an omelet?
ウルトロン:オムレツ(卵炒め)を作ったことはないんだな?
(映画字幕:卵炒めも?)

解説

・「You can’t make an omelet without breaking eggs.」という意味を含んでいる可能性あり

 

He beat me by one second.
トニー:先に言われた

 

Yes. He’s funny. Mr.Stark.
ピエトロ(クイック・シルバー):お茶目だね。スタークさん。

 

It’s what? Comfortable? Like old times?
ピエトロ:今も懐かしい?昔の頃が。

 

This was never my life.
トニー:これは決して私の”人生”ではなかった。
(映画字幕: 私は実業家だ)

 

You two can still walk away from this.
スティーブ(キャプテン・アメリカ):まだ引き返せる

 

We will.
ワンダ(スカーレット・ウィッチ):そうね

 

I know you’ve suffered.
スティーブ:苦しんだろう

 

Captain America.
ウルトロン:キャプテン・アメリカ

 

God’s righteous man.
ウルトロン:神の正義を貫く男

解説

・righteous(形容詞) : 正義の、公正な

 

Pretending you could live without a war.
ウルトロン:戦争で何人殺した?

 

I can’t physically throw up in my mouth, but…
ウルトロン:俺がゲロを吐けたら・・・

解説

・throw up : 吐く (※スラング)
・physically(副詞) : 肉体的に、身体上、物理的に
ウルトロンはロボットなので、肉体的に口から”もどせない” ⇒ “ゲロを吐けない”と訳されています。

 

If you believe in peace, then let us keep it.
ソー:平和は俺たちに任せろ

 

I think you’re confusing “peace” with “quiet.”
ウルトロン:お前達は平和と静寂をはき違えている

解説

・confusing A with B : AとBを混同している

 

What’s the vibranium for?
トニー:ヴィブラニウム(鉱石)を何に使う?

 

I’m glad you asked that, because I wanted to take this time to explain my evil plan.
ウルトロン:聞いてくれてうれしいよ。俺の悪巧みについて説明したかったから。
(映画字幕: 俺の悪巧みを披露しようと思っていたところだ。)

 

 

このシーンの感想

いかがでしたでしょうか。

今回ご紹介したシーンは、戦闘が始まる直前のお互いを探り合っている緊迫したシーンですが、こうして振り返ってみると、ジョークを織り交ぜたマーベルらしい会話となっています。

You’re gonna break your old man’s heart.
トニー:お前は父親を傷つけるぞ(= 痛める

If I have to.
ウルトロン:痛めつける必要があるなら

Nobody has to break anything.
ソー:誰も何も傷つけては(痛めては)いけない

Clearly you’ve never made an omelet?
ウルトロン:オムレツ(炒め)を作ったことはないんだな?)

He beat me by one second.
トニー:先に言われた

と、“痛める”(傷つける)と”炒める”を掛けたユーモアな会話になっていることが分かります。

 

映画の字幕は、文字数の制限や、視聴者の年代・性別・知識の有無に依存することなく映画を楽しめるよう翻訳されていますが、時には翻訳者のオリジナリティ要素が前面に出てしまい、本来のセリフの意味とは異なって出ることが少なからずあると思います。

映画の観易さと言う意味では非常にありがたいのですが、セリフの本質や制作側の意図したこと、特にシリーズものではクロスオーバー要素などが欠落してしまうことがあります。

皆さんも、日本語字幕で映画を観た後に、気になったセリフについては英語字幕で観直してみると、新たな発見に気づくかもしれませんね。